顎が外れた時の正しい対処法と応急処置
もし突然、顎が外れて口が閉じられなくなってしまったら、まずは深呼吸をしてパニックを鎮めることが最も重要です。顎の筋肉が過度に緊張してしまうと、関節が戻るのを妨げてしまい、痛みも増長させてしまうからです。絶対にやってはいけないのは、無理やり力任せに顎を押し込んだり、左右に激しく揺さぶったりすることです。不適切な処置は、顎関節の中にある関節円板という軟骨組織を傷つけたり、周囲の血管や神経を圧迫したりする危険があります。また、自分で治そうとして指を噛まれてしまい、大怪我に繋がるケースもあります。まずは、顎の力をできるだけ抜き、楽な姿勢を取ってください。溢れる唾液を拭うためのタオルを用意し、可能であれば冷たいタオルなどで顎の付け根あたりを軽く冷やすと、痛みの緩和に役立つことがあります。応急処置として最も信頼できるのは、速やかに歯科口腔外科を標榜している病院を受診することです。夜間や休日であれば、救急指定病院や休日診療所に電話をして、顎の脱臼を処置できる医師がいるか確認しましょう。整復自体は、熟練した医師であれば数秒から数分で完了する比較的単純な処置ですが、放置時間が長くなると筋肉が固まってしまい、麻酔下での処置が必要になることもあります。また、病院へ向かう際は、顎を支えるように手で軽く押さえるか、スカーフなどで頭から顎にかけて緩く固定すると、振動による痛みを軽減できます。整復された後は、数日間は炎症が残ることが多いため、柔らかい食事を心がけ、大きく口を開ける動作を厳禁とし、医師から指示された安静期間を守ることが再発防止の鍵となります。顎が外れるという事態は非常に動揺するものですが、正しい知識に基づいた冷静な対応が、その後の回復を大きく左右することを忘れないでください。