我が家の長女が6歳になったばかりの冬、ついにその時がやってきました。以前から「下の歯が少し揺れているみたい」と言っては鏡を覗き込んでいたのですが、ある日の夕食中、リンゴをかじった瞬間にポロッと最初の1本が抜けたのです。抜けたのは順番通り、下の真ん中の前歯でした。娘の手のひらに乗った小さな乳歯は、あんなに毎日一生懸命磨いていたのに、抜けてみると驚くほど小さく、根っこもなくなっていて、まるで役目を終えた妖精の落とし物のようでした。それからというもの、娘は毎日「次はどの歯が抜ける順番かな?」と、歯科医院でもらった生え変わり表を熱心にチェックするようになりました。数ヶ月後には、下の前歯の隣の歯ではなく、上の真ん中の前歯がグラグラし始めました。「順番通りだね」と家族で喜びながら、抜けた歯を屋根の上に投げるという昔ながらの習慣を楽しみました。しかし、8歳を過ぎた頃、少し心配なことが起きました。順番では前歯の次は側切歯のはずが、なかなか揺れてこないのです。代わりに下の奥の歯が先に抜けてしまい、私は「順番が違うけれど大丈夫だろうか」と少し不安になりました。歯科検診の際に先生に相談すると、「順番が少し前後しても、レントゲンで永久歯が待機しているのが見えれば大丈夫ですよ」と言われ、胸を撫でおろしたのを覚えています。今、娘は10歳になり、生え変わりの後半戦に突入しています。最近では犬歯が抜けて、一時期は隙間だらけだったお口の中も、少しずつ大人の立派な歯で埋まってきました。順番を追うごとに、娘の食べ物の好みも変わり、以前は食べにくそうだったお肉や硬い野菜も、新しい永久歯で力強く噛み切れるようになっています。1本抜けるたびに、彼女の言葉遣いや考え方も少しずつ大人びていくようで、歯が抜ける順番を数えることは、そのまま彼女の成長の歩みを数えることだと実感しています。もうすぐ20本すべての乳歯が順番を終えて卒業していきますが、その最後の1本が抜ける日まで、親子でこの貴重な変化のプロセスを大切に噛み締めたいと思っています。
初めて子供の歯が抜ける瞬間の感動と順番にまつわる体験談