先生が本気で歯医者を選んでみる

2025年11月
  • 舌のトラブル早期発見が健康を守る鍵

    医療

    私たちの体の中で、舌は味覚を感じるだけでなく、発音や嚥下といった重要な役割を担っています。そんな舌に「できもの」ができると、日々の生活に大きな支障をきたすだけでなく、不安を感じる方も少なくありません。しかし、舌にできるできものの多くは良性であり、適切なケアや治療で改善が見込めます。大切なのは、異常に早く気づき、適切な対応を取ることです。舌のできものには様々な種類があります。例えば、最も一般的な口内炎は、ストレス、疲労、栄養不足などが原因で、舌の粘膜にできる白い潰瘍です。通常は数日から1週間程度で自然に治癒します。また、誤って舌を噛んでしまったり、熱いものを食べたりした際にできる傷や炎症もよく見られます。これは一時的なもので、刺激を避けることで改善します。その他にも、舌の表面にある小さな突起(舌乳頭)が炎症を起こす舌乳頭炎、唾液腺の管が詰まってできる粘液嚢胞なども比較的よく見られる良性のものです。これらの良性のできものの多くは、口腔内を清潔に保ち、刺激物を避け、十分な休息を取ることで症状が和らぎ、治癒に向かいます。日頃から、歯磨きの際に舌も優しく磨く、うがいをする、バランスの取れた食事を心がけるといった基本的な口腔ケアを実践することが予防にもつながります。しかし、全ての舌のできものが良性とは限りません。中には、より深刻な病気のサインである可能性もゼロではありません。特に注意が必要なのは、できものが2週間以上経っても治らない、次第に大きくなる、硬さを感じる、出血を伴う、舌の動きを妨げる、色が異常(特に赤や白以外の色)である、といった症状が見られる場合です。これらは、口腔がんなどの悪性の病気の可能性も視野に入れ、速やかに医療機関を受診する必要があります。口腔がんは早期発見・早期治療が非常に重要であり、発見が遅れると治療が困難になることもあります。だからこそ、日頃から自分の舌の状態を鏡でチェックする習慣を持つことが大切です。舌の色、形、表面の凹凸などを定期的に確認し、少しでも気になる変化があれば、自己判断せずに専門医の診察を受けることを強くお勧めします。受診すべきは、歯科口腔外科や耳鼻咽喉科です。これらの専門医は、舌のできものの原因を正確に診断し、適切な治療法を提案してくれます。