美容医療の中でも特に手軽なイメージがあるボトックス注射ですが、その効果の裏には見過ごすことのできないデメリットが存在します。施術を検討する前に、良い面だけでなくリスクについてもしっかりと理解しておくことが、後悔しないための第一歩です。最も一般的に知られているデメリットは、表情が不自然になる可能性です。ボトックスは筋肉の動きを一時的に麻痺させることでシワを改善しますが、注入する量や場所を誤ると、笑顔がひきつったり、眉が動かしにくくなったりと、意図しない表情の制限が生まれてしまいます。また、効果は永久ではありません。個人差はありますが、通常三ヶ月から半年ほどで効果は薄れていくため、同じ状態を維持したい場合は定期的に施術を受け続ける必要があります。これは、時間的にも経済的にも継続的な負担となることを意味します。施術そのものに伴うリスクも無視できません。注射である以上、針を刺す痛みや、施術後の内出血、腫れ、赤みといったダウンタイムは避けられない可能性があります。ほとんどは数日から一週間程度で治まりますが、大切な予定の直前などは避けるべきでしょう。さらに、非常に稀ではありますが、頭痛や吐き気、アレルギー反応といった副作用が報告されていることも事実です。これらのデメリットは、施術を行う医師の技術力や経験に大きく左右される部分でもあります。だからこそ、クリニック選びは価格の安さだけで判断せず、信頼できる医師のもとで、十分なカウンセリングを受けてから決断することが何よりも重要になるのです。