エラボトックスで後悔?頬がこける意外な罠
小顔効果を期待してエラボトックスを受ける人は後を絶ちませんが、誰もが理想通りの結果を得られるわけではありません。そこには、予想外のデメリットが潜んでいることがあります。その代表格が「頬がこけて見える」という現象です。エラボトックスは、エラが張って見える原因である「咬筋(こうきん)」という筋肉に注射し、その働きを弱めることで筋肉を萎縮させ、フェイスラインをすっきりとさせる施術です。しかし、もともと頬の脂肪が少ない人や、加齢によって頬のたるみが気になり始めている人がこの施術を受けると、咬筋のボリュームが減った分、その上にある頬のくぼみやこけが逆に目立ってしまうことがあるのです。これにより、顔が小さくなるどころか、やつれて見えたり、老けた印象を与えてしまったりする可能性があります。また、もう一つのデメリットとして、笑顔が不自然になることも挙げられます。咬筋は物を噛むための筋肉ですが、その周辺には笑った時に口角を引き上げる筋肉など、表情を作るための様々な筋肉が存在します。注射する位置や薬の広がり方によっては、これらの筋肉にまで影響が及び、笑った時に口元がうまく動かない、引きつったような笑顔になるといった事態を招くことがあります。これらのデメリットは、施術前のカウンセリングで、医師が患者の骨格や脂肪のつき方、たるみの状態を正確に見極め、施術の適応があるかどうかを判断することで、ある程度は回避できます。ただ小顔になりたいという希望だけでなく、自分の顔の特徴を理解し、どのようなリスクが考えられるのかを医師と十分に話し合うことが、エラボトックスで後悔しないための重要な鍵となるのです。