マスク生活が長引く中で、自分の口臭が以前よりも気になるようになった、という方は多いのではないでしょうか。丁寧に歯を磨いているし、デンタルフロスも使っている。それなのに、どうして嫌な臭いがするのだろう。その原因、もしかしたら舌の上にある「白い苔」かもしれません。舌の表面が白く見える原因の多くは、舌苔(ぜったい)と呼ばれる細菌や食べカスなどの塊です。そして、この舌苔こそが、口臭の主要な発生源の一つなのです。舌苔に含まれる細菌は、口の中に残ったタンパク質を分解する過程で、揮発性硫黄化合物(VSC)というガスを発生させます。これが、あの卵が腐ったような、あるいは生ゴミのような不快な口臭の正体です。つまり、いくら歯をきれいに磨いても、舌の上の細菌の温床である舌苔を放置していては、根本的な口臭対策にはならないのです。では、どうすればこの舌苔を効果的に除去できるのでしょうか。答えは、日々のオーラルケアに「舌ケア」をプラスすることです。歯磨きとは別に、舌専用のクリーナーや柔らかいブラシを使って、舌の表面を優しく清掃する習慣をつけましょう。ポイントは、朝の起床直後に行うことです。睡眠中は唾液の分泌が減り、口の中で細菌が最も繁殖します。朝一番にこの細菌の塊である舌苔を取り除くことで、日中の口臭を効果的に抑制することができます。ケアの方法は、舌の奥から手前に向かって、軽い力で数回ブラシを動かすだけです。嘔吐反射が起きやすい方は、息を軽く止めながら行うと楽になります。また、舌ケアと合わせて、口の中を潤すことも重要です。唾液には口の中の細菌を洗い流す自浄作用があります。日中、こまめに水分を摂ったり、よく噛んで食事をしたりして、唾液の分泌を促しましょう。ガムを噛むのも効果的です。白いベロは、見た目の問題だけでなく、周囲の人に不快感を与えかねない口臭のサインでもあります。正しい舌ケアを習慣にして、清潔で健康的な口内環境と、自信に満ちたクリアな息を手に入れましょう。
白いベロが口臭の原因に!今日から始める舌ケア