先生が本気で歯医者を選んでみる

投稿者: rhqr9v
  • 支えの歯が危ない!ブリッジと歯周病

    知識

    ブリッジは、失った歯の両隣の健康な歯を削って土台とし、橋をかけるように連結した被せ物です。この構造上、土台となる歯(支台歯)には、本来失った歯が担っていた分の力も加わるため、常に大きな負担がかかっています。そして、この負担に加えて支台歯を脅かす大きなリスクが「歯周病」です。ブリッジの痛みの原因として、歯周病は虫歯と並んで非常に多く見られます。なぜブリッジは歯周病になりやすいのでしょうか。最大の理由は、清掃の難しさにあります。ブリッジは複数の歯が一体となって連結されているため、歯と歯の間にデンタルフロスを通すことができません。また、歯がなくなった部分のダミーの歯(ポンティック)と歯ぐきの間は、食べかすやプラークが溜まりやすい、非常に不衛生になりがちなエリアです。この部分の清掃を怠ると、プラークが蓄積し、支台歯の歯ぐきに炎症を引き起こします。これが歯周病の始まりです。初期の歯周病では、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの時に出血したりします。この段階ではまだ痛みはほとんどありません。しかし、症状が進行すると、歯を支えている顎の骨が溶け始め、歯周ポケットが深くなっていきます。すると、噛んだ時に歯が浮いたような鈍い痛みを感じるようになったり、歯ぐきが腫れて膿が出たり、口臭が強くなったりします。最終的には、支台歯がぐらぐらと揺れ始め、硬いものが噛めなくなり、最悪の場合、ブリッジごと支台歯を失うことにもなりかねません。このような事態を防ぐためには、日々の徹底したプラークコントロールが不可欠です。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシや、ブリッジ専用の「スーパーフロス」などを使って、ブリッジの隙間やダミーの下を丁寧に清掃する習慣をつけましょう。そして、セルフケアだけでは限界があるため、定期的に歯科医院でプロによるクリーニングを受けることが、大切なブリッジと支台歯を守るための最も確実な方法なのです。