先生が本気で歯医者を選んでみる

ある日、お子さんが「お口の中が痛い」と訴えたり、食事を嫌がったりすることがあったら、それは口内炎のサインかもしれません。特に舌にできると、大人でさえつらいものですから、小さなお子さんにとっては大きな苦痛となります。そんな時、保護者としてどのように対応すれば良いのでしょうか。慌てずに、家庭でできる優しいケアでサポートしてあげましょう。まず、お子さんの口の中を優しく確認してあげてください。舌のどのあたりに、どのような大きさのものができているかを見てみましょう。痛みが強くて口を開けるのを嫌がる場合は、無理強いは禁物です。口内炎が確認できたら、まずはお口の中を清潔に保つことが大切です。しかし、刺激の強い歯磨き粉やうがい薬は、かえって痛みを増してしまう可能性があります。食後は、水やぬるま湯で優しくぶくぶくうがいをさせるだけでも十分です。うがいがまだ上手にできない小さなお子さんの場合は、濡らした清潔なガーゼで歯や口の中をそっと拭ってあげるのも良いでしょう。食事の工夫も非常に重要です。熱いもの、味の濃いもの、酸っぱいもの、硬いものは避け、舌への刺激が少ないメニューを考えてあげましょう。冷ましたおかゆやうどん、ポタージュ、ゼリー、プリン、ヨーグルトなどがおすすめです。栄養を補うために、バナナや豆腐などを潰して与えるのも良い方法です。飲み物も、ジュースよりは麦茶や牛乳などを選び、ストローを使わせてあげると、患部に直接触れずに飲めるので痛みが和らぎます。お子さんが痛がる姿を見るのはつらいものですが、焦りは禁物です。痛みを理解し、「痛いね、つらいね」と共感してあげることが、お子さんの不安を和らげる一番の薬になります。ただし、口内炎がなかなか治らない、数がどんどん増える、高熱を伴う、水分も受け付けないほど痛みが強い、といった症状が見られる場合は、小児科や歯科を受診してください。単なる口内炎ではなく、手足口病などの感染症の可能性も考えられます。家庭でのケアを基本としながらも、専門家の判断を仰ぐべきタイミングを見極めることが大切です。