投稿者: rhqr9v
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年齢で変わるプラークコントロール術
プラークコントロールは、赤ちゃんからお年寄りまで、すべての人に必要な一生涯の課題です。しかし、その具体的な方法は、ライフステージによって少しずつ異なります。それぞれの年代に合わせた適切なケアを行うことが、健康な歯を長く保つための秘訣です。まず、歯が生え始める乳幼児期は、保護者によるケアが全てです。食後にガーゼで歯を拭うことから始め、歯ブラシに慣れさせ、丁寧に仕上げ磨きをしてあげることが重要です。この時期に虫歯菌の感染を防ぐことが、将来のお口の健康を大きく左右します。自分で歯磨きを始める学童期は、正しい歯磨きの習慣を身につけるための大切な期間です。子供が自分で磨いた後、必ず保護者が磨き残しがないかチェックし、仕上げ磨きをしてあげましょう。歯科医院でのフッ素塗布も効果的です。生活が不規則になりがちな青年期から成人期は、セルフケアが疎かになりやすい時期です。同時に、歯周病が静かに進行し始める年代でもあります。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシの使用を完全に習慣化することが強く推奨されます。そして、唾液の分泌量が減少し、歯ぐきも下がり始める高齢期には、新たなリスクが生まれます。唾液の自浄作用が弱まるためプラークが付着しやすくなり、歯の根元が露出することで、非常に進行の早い「根面う蝕」になりやすくなります。また、入れ歯を使用している場合は、入れ歯自体の清掃も重要なプラークコントロールの一環です。このように、お口の状態は年齢と共に変化していきます。その時々の自分のお口のリスクを正しく理解し、それに合ったプラークコントロールを実践していくことが、生涯自分の歯で食事を楽しむための鍵となるのです。